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映画「初恋」 in 京都シネマ

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美味しい中華料理を食べ終わったその足で、同じビル内(古今烏丸)の4階にある映画館、京都シネマへと向かいました。
こじんまりした名画座的雰囲気で、
座席数も少なめ、画面も小さめでしたが、館員の方が、携帯電話等の注意を、前に出てきて前説されたり、これから、芝居がはじまるっていう雰囲気作りは、なかなかでした。

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今回鑑賞する映画は「初恋」。主演はNHK朝ドラのヒロイン宮崎あおいでした。映画では、1960年代の時代感がすごく忠実に再現されていて、今では死語になりそうな、飲んだくれ・ジャズ喫茶・学生運動・東大生(失礼)・娼婦・ハイライト(タバコ)などなど、その濃厚でナマナマしい世界に主人公の高校生みすずは堕ちてゆく。小出恵介(これがまたすごい七三分け??)演じる岸と出会い、はじめての恋。彼の計画する3億円事件の実行犯になってしまうストーリー。印象的だったのは、バイクを覚えてほんとに楽しそうに疾走する宮崎あおいの表情。「もう少しこのままいたい。」と
石の階段の支柱を間にもたれあう岸とみすず。岸に「お前が必要だ」と言われ、人生で初めてその存在を認めれたみすず。彼女にとっては、3億円でも2億円でも1億円でも良かったんだろうね。ただ岸といれれば。濃厚で大味で暗い映画に見えますが、繊細でナイーブでピュアでせつない映画ですよコレ。ちょうどそれは、自分はリアルタイムで経験していないのですが、日活全盛時代の石原裕次郎が見せたものと同じだったと思う。大人には分からない。劇中でみすずが初めてジャズ喫茶に行って岸と出会った時、みすずが「大人になんかなりたくない。」と言い、岸も恋する。自分が大人になり、この映画を感じ取れたことが嬉しい。まだ分かるよこの感覚。もっともっと年齢を重ねたときに、もう一度この映画を見て、分かるだろうか??分からない大人になんかなりたくないと思った。大人に媚びない演技が出来る宮崎あおい嬢は上手いですホント。いい映画!!

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by ミッツ

by iiosu | 2006-07-03 21:42 | 映画館でシネマを